近年、密かに注目を浴びてきている太陽熱温水器がですが、その注目を浴びる大きなきっかけとなったのが、新たな集熱方式の誕生です。
その新たな集熱方式というのが「真空管型」という集熱方式になります。
従来型の平板型のデメリットをうまく解決し、注目されています。
真空管型の太陽熱温水器とは一体なんなのか、どんなもので、どんな種類があって、
平板型と何が違うのかといった疑問をすべて解消したいと思います。
とりあえず、これを読んでもらえば太陽熱温水器の最低限知っておきたい
基礎情報はマスターできます。
今回、読んでもらうとわかる内容はこれです。
集熱方式の種類(真空管型ってなに?)
早速、メインの太陽熱温水器の集熱方式について解説していきます。
今、日本国内で流通している太陽熱温水器には2種類あります。
- 平板型
- 真空管型
平板型
平板型というのは、皆さん一度は目にしたことのあるこの形のものです。

田舎の古い家の屋根に載っているイメージがあると思いますが、1970年頃から普及してきました。
集熱するパネル部と貯水するタンクが一体になってる画像のタイプが当時の普及モデルで、
タンク容量は200L~400Lくらいです。
構造はこのようになっています。

真空管型
真空管型は中国の会社によって発明され、中国国内で主流となっている集熱方式です。
中国国内でも平板型がつかわれていましたが、
凍結の問題などがあり、それの打開策として登場してきました。

1990年代後半から中国で急速に普及し、今では圧倒的な世界一の太陽熱温水器大国となっています。
日本国内の真空管型はほぼ中国からの輸入品で、中国国内では家庭用は約6万円ほどで販売されているようです。
真空管型の構造は読んで字の通りガラスの2重管構造になっており、その間が真空層になっています。
そして、このガラス管が集熱部となって集熱しています。

真空ガラス管で集熱した熱で水を自然対流をさせて貯湯タンク内と真空管内の循環させています。
真空ガラス管は取り入れた熱は放出しにくい構造になっています。

集熱方式によるメリット、デメリット
平板型のメリット
- 導入イニシャルコストが安い
- コロナなど大手メーカーが販売し、アフターサービスが安心
- 日本国内での販売実績が長年ある
平板型のデメリット
- 集熱面からの熱が逃げやすい
- 見た目が古臭いイメージ
真空管型のメリット
- 平板型よりも高効率
- 高温のお湯が作りやすい
- 断熱性も高く、冷めにくい
真空管型のデメリット
- イニシャルコストが平板型より高い
- ガラス管のため破損リスクが高い
以上がそれぞれのメリットとデメリットです。
初期導入コストの差は仕様にもよりますが、数万円から十数万円くらいの差が多いようです。
平板型と真空管型の初期投資の差額と性能の差を天秤に比べるというのが、
導入時の検討方法の一つでしょうか
集熱方式の違いのほかにも加温方式や循環方式などもそれぞれにさらに細かい種類があります。
それぞれの方式によって向き不向きがありますので、その辺は次回に紹介させていただきたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今後も一施主の発信として、より多くの方に高性能住宅というものを知っていただく機会とそれを手にしていただく一助となれれば幸いです。
コメントや感想などをいただけると今後のテーマにさせていただいたり、自分自身の発信の励みになります。是非、よろしくお願いします。
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